獅子舞風景



観音神社の獅子舞の縁起は、次のように伝えられています。

今から250年前、氏子地域に疫病が流行り多くの人々が苦しんでいました。
村人は、神社に集まりどうしたらいいのかと相談したところ、「厄落としのために地域の家々を獅子舞で廻ろう」ということになり、地域の青年が獅子頭を担いで地域を廻り、疫病の退散を祈りました。
そうしたところ、疫病が早々に治ったのです。
人々はたいそう喜び、年末に各家で獅子舞を舞うようになりました。

この地域の獅子舞には、座敷で舞う「家舞」と玄関で舞う「外舞」があります。
「家舞」では、獅子頭を担いで床の間の左前から時計回りに四隅を祓い(四方祓い)、家に潜んでいる悪霊を見つけ出し、勢いよく舞ってその厄を喰い殺し、外に吐き出します。
その後、床柱を噛んで再び悪霊が家に入らないように印を付ける所作をします。
「外舞」もこれに準じて舞います。
床柱を噛む所作は、この地域だけに伝わる独特の舞だと云われています。

地域の巡行は、毎年12月に行われ、神職の祝詞奏上の後に舞われます。
これからも、地域の伝統を大切に伝えていきます。